たまに日記

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農業本を借りてきた・農で起業する!ー脱サラ農業のススメ

 

農で起業する!―脱サラ農業のススメ

農で起業する!―脱サラ農業のススメ

 

1938年生まれ、バリバリの外資系サラリーマンからバブル終焉頃(1990年)に52歳で就農した方の本。バイタリティー溢れる方で強気な語調にくらくらするところもありますが、農業界に入って疑問に思ったことを率直に書かれていて参考になる。社員時代に培われた合理的な考えを農業に当てはめて、効率よく収穫を増やしていくやり方など書かれている。パソコンを駆使して苦労して作られたという就農シミュレーションの表は、現在では農業フェアなどでどの自治体も作成しているような内容だと思うのですが、この本が刊行された2005年にはまだ珍しいことだったのかもしれない。農業を数値化したり時給換算を出すのは新しかったのかも。恐ろしいことですが><

以下メモです。

・週休4日のラクラク農業を目指すために決めたガイドライン「3・2・3ガイドライン」。1時間働いたら3千円の収入、そのうちの2千円は手元に残す収益性。年間総労働時間は夫婦二人で3千時間を目指す。よって年間売り上げ900万、手元に600万残る。4年目あたりで達成。

・観光農業が一番収益に貢献。

・肥料や扱うものには相見積もりを取ってコストを抑えよう。

・地下室(ボックス・カルバート)でそば粉を寝かせ、他の農家が売りに出さない時期に店に出せる。隙間産業を狙える。地下室を作るのはおすすめ。

・日本の農業界の「肥料」「計測」「情報」についての遅れの指摘。

・一大産地には注意?長年同じ作物を作り続けると土壌が線虫だらけになり農薬がたくさん必要になるかも。産地もローテーションすべきだ。

・国の補助金は極力使わない。国のこうしたら補助金もらえるよという誘いに乗らず、自分の良いと思えるやり方で農業をしていった方が経費もかからない。

・ 地域の祭りや自治に使われるお金を集金するその地域特有の納付制度があり、納税組合に最初は反発していた。その後銀行振込などでプライバシーに関与されない形で納税できると知り納め始めた。納税組合長に自身も就任し地域の人々の温かさに触れて納税を拒否したこと都会人の感覚だったと後悔するも、自分の代で納税制度を廃止した。円満解決?

・忌避植物、防虫トンネル、ビオトープも効果がなく自然をコントロールしようとする行為は意味がなかった。

 ・ファッション百姓的な若者の移住者への批判。あまりにのんびり生きている。

図書館で最初に手に取った本が農業本としてはアタリだったのが嬉しい。とても勉強になる本でした。農業を知る為これからも読んでいきたい。